Yukiko Fujimoto
【1616/arita】四百年続くサステナブルな焼き物、有田焼の新たな挑戦

有田焼が次の400年も継続していくために、攻めの前進をはじめています。
その発端となったのが、1616/aritaブランドです。
有田焼の産地である佐賀県・有田は1616年に日本で最初に陶磁器がつくられたとされる場所。
誰もが知る有田焼は伝統的で高級なイメージが強いですが、実は、その地位を確立するまでの長い歴史では、その時代時代で先進的な挑戦を重ねる「アヴァンギャルドな産業」だったそうです。
その挑戦が国内にとどまらず海外でも高い評価を得て、今の地位を確立してきました。
しかしここ数十年は守りに入り、超成熟市場において右肩下がりの一途を辿っているのが現実だそうです。
そんな有田焼が、これから先の時代も継続し、培ってきた伝統や技を後世に残していくため、生誕400年を機に攻めの姿勢に転じました。
より魅力的な商品を開発していくに留まらず、限りある天然資源をリサイクルしたり、これまで失敗作として廃棄されてきたものに新しいデザインを加え別の商品を生み出すなど、窯元や商社、行政といったさまざまな立場の人たちが知恵と技術を出し、今、SDGsにも積極的に取り組んでいます。
その発端となったのが、百田陶園さんとデザイナー柳原照弘さんがタッグを組み始めた1616/aritaです。
ブランド名の「1616」は、有田で初めて陶磁器が作られた年号から名付けられています。
多様化するさまざまな食事シーンに合うようにと作られた器は、海外からも高い評価を得ており、2013年には「ELLE DECO International Design Award」のテーブルウェア部門でグランプリを受賞。
現在ではヨーロッパを中心に18ヵ国以上で展開されています。
Ring the BellがおすすめするTYプレートは、とても薄くエッジが効いていて、洗練されたワンランク上の雰囲気を演出してくれます。
淡いグレーの色味も落ち着いた印象を与えてくれ、いつもの献立もプレートを変えるだけでおもてなし料理になる優れもの。
スクエアプレートは縁の角度が絶妙で、とても持ちやすく、しかも軽量。高密度の土を高温でしっかり焼くので、丈夫でオーブンにも耐えられます。
さらりとした手触りは、うわぐすりをつけない無釉のため。
無釉の陶磁器は一般的に、使うにつれ油や食品の色が染み込んでしまうのが難点ですが、1616/aritaは高密度の土を高温でしっかり焼き上げているので、染みや色移りが起こりにくいのです。
高級感がありながら、どんな食材とも合わせやすく、取り扱いもしやすいので、食卓のスタメン間違いなしのシリーズです。