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  • hiromisato9

【インタビュー|2021.10.18】畑の感動を料理で伝える。OHANAYA 折田さん


"No Problem!"をテーマに、ナチュラルワインバーOHANAYAのマスター折田さんをお招きしてお送りした第1回目のRing the Bell HAYAMAのライブ配信。

料理や食材への熱い想いが垣間見られるお話をたっぷりと聞かせていただきました。


小さい頃から料理家を志していたという折田さんご自身のこと、逗子へ移転して3年目となるOHANAYAのことなど、ライブ配信前後に伺った内容も合わせてご紹介します。



16歳で幼い頃から憧れていた料理の道へ



— 料理の世界に入ったきっかけは何ですか?


小さい頃から料理が好きで、家族でレストランをはじめるという内容の絵本に憧れ、姉と2人でいつかお店を開こうと話していました。

16歳になったときに「そろそろ料理をやろうと思う」と、近所のアメリカンダイニングでバイトをはじめました。

実はそこ、surfers ZUSHIのオーナーが最初に開いたお店でもあるんです。


— スタートはアメリカ料理だったのですね。


当時からアメリカの文化が好きなんです。

バイトをはじめたアメリカンダイニングは内装もフードも本格的で、とてもかっこいい存在でした。


そこのシェフにいつか自分のお店を開きたいという話をしたら、修行するべきお店のピックアップから「何歳までにお店を持つか決めて言い続ける」ということまで、やるべきことを1つ1つ教えてくれました。

そこで30歳までにお店を持つと決めて、彼に言われたことを順に実現していきました。


その師匠と唯一意見が対立したことがあって、彼が思う“おいしい”は、その時の感情に左右されないブレないおいしさのこと。

でも僕は、 “おいしい”は“うれしい”や“なつかしい”でもあるし、シェフの料理もお母さんの料理もおいしいと思う。それは今も変わりません。



スローフードを通じた逗子の人たちとの出会い



— 自由が丘から逗子へはどんな経緯で移転したのですか?


金沢区に住んでいた子どもの頃から逗子は憧れの場所。

自由が丘時代にも三浦半島の食材を扱っていたので、産地の近くで料理をしたいという想いもありました。

それと姉夫婦が逗子の街を「ぜったいいい!」と言っていたのも大きいです。

姉と義兄のセンスを信頼しているので、2人がそう思うなら間違いないなと。


でもなかなかいい物件に巡りあえず……

そんな折、都内で行われていたスローフード三浦半島の報告会に参加したんです。

今思えば、大きな転機だった気がします。


— どんなイベントだったのでしょうか?


イタリアで開催されるスローフードの大きな祭典があり、参加した方々の話を聞いたり、聴講するだけでなくディスカッションする時間もありました。


その頃はスローフードとかエシカルとか今ほどメジャーではなく、大切だと気づいても大きな声で言うのはちょっと勇気がいる時代。

「このままじゃいけないよね」と思っているだけではなく、言葉にして行動している人たちがいるということに感動しました。


登壇者の中には一般社団法人そっか共同代表の小野寺愛さんやFARM CANNING代表の西村千恵さんなど逗子の方もいらっしゃって、こんな素晴らしい方々がいる逗子にやっぱり行きたい!と物件探しにも本腰を入れました。

それでようやく見つかったのが今の場所。

実は自由が丘の店舗の契約更新をして2ヶ月後だったのですが、移転を決めました。



畑の感動をなるべくそのままお客さんへ



— 逗子に来てみてどうですか?


とくに人との距離感が心地よくて、本当に来てよかったです。

バーニャカウダソースに使ったニンニクは三浦半島のもったいない野菜のプロジェクトで引き取ったものですが、規格外の野菜を仲間全体で引き取り、加工するなどしてロスがでないようにしています。


そんな風に1人では解決できない問題も、自分たちの目の前においてみんなで話したり。

一見すると大きな事柄も、できる範囲で行動して形にしていく、そんな方が多い気がします。


— 野菜は近隣の農家さんから直接仕入れているんですよね?


横須賀のSHO-Farmさんなど、主に三浦半島の野菜を使っています。

畑に行って生産者さんと直接話しながら、野菜の香りや土の香りを嗅いで。

そうして畑で味わった感動をそのままお客さんに伝えたいと思いながら作っています。

ワインは、その感動をもう一度蘇らせてくれる大事な要素です。


今回使わせてもらったVISION GLASSもそうですが、欠けている要素も魅力だったりする。

料理でもそういったところに目を向けたいと思っています。

生産者さんを知っているからキズや虫食いも気にならないし、お客さんにも安心してお出しすることができますよね。


野菜の旬は1週間から10日間くらいですが、旬の前後もそれぞれのおいしさがあります。

それに僕がアプローチしてお客さんに伝えられたら、それはすごく嬉しいこと。

旬を過ぎて香りがあっさりしてきたらハーブを足してみたり、「旬はちょっと過ぎたけどこれもいいね」みたいな会話をお客さんとできたら素敵ですよね。


今回作っていただいたのは、OHANAYA特製バーニャカウダソースを使った「グラタン」と「バーニャカウダ」。

「折田さんにとってサスティナブルとは?」ライブの最後にはこんな質問も投げかけてみました。

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